液胞アミノ酸トランスポーターの多様性と生理機能の
解明

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 アミノ酸は、蛋白質合成の基質、 窒素の輸送・貯蔵体、一次・二次代謝産物前駆体として機能する生命活動に必須な栄養素です。 適正な細胞内アミノ酸レベルを維持するため、 細胞内での生合成や細胞外からの取り込みが調節されていることが以前から知られています。 私たちは細胞内アミノ酸レベルの適正な維持に液胞(図1)が重要な役割を果たしていると考えています。 特に出芽酵母では細胞全体の4割近くのアミノ酸が液胞に蓄積します。 しかしその分子基盤の理解は不十分です。私たちは出芽酵母を材料に 液胞内外へアミノ酸を輸送するタンパク質(トランスポーター)の同定と その生理機能およびアミノ酸輸送の分子機構を解析することにより細胞内アミノ酸コンパートメントとしての 液胞の意義を明らかにしようとしています。

図1 出芽酵母の液胞

一重膜オルガネラである液胞は細胞体積の約4分の1を占め、 細胞内の4割近くのアミノ酸を蓄積する。 特に塩基性アミノ酸(リジン、ヒスチジン、アルギニン)は9割近くが液胞内に存在する。

本研究の応用

 酵母はお酒やパンの製造に使われる身近な微生物です。 アミノ酸はお酒の風味や鮮度を決定づける要素であり、 その代謝経路の改良は品質向上への有効なアプローチです。 また、酵母エキスはアミノ酸豊富なサプリメントとして市販されています。 私たちは酵母のアミノ酸代謝の基礎研究を通して、有用酵母株の育種を目指しています。

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